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AIで中小企業を強くする!Gemini Advancedと独自AI「Gems」の賢い使い方(知っておきたいリスクも網羅)

作成者: DX学校広島中央おりづる校|2025年 5月9日

「AIはうちの会社には使い道がない…」なんて思っていませんか?

でもちょっと待ってください!Googleの最新AI「Gemini Advanced(ジェミニ アドバンスド)」は決して難しいものではありません。むしろ普段の業務を劇的に変える、業務効率化・生産性向上になる力を持っています。

AIって難しくない!Gemini Advancedで会社が変わる

例えば、これまで時間がかかっていた事務作業や調べものも、Gemini Advancedならあっという間に完了。個人またはGoogle One経由で利用する場合なら月額2,900円で時間と労力を大幅に節約できます。さらに、Gemini Advancedが使用できる「Gemini for GoogleWorlspace」を含む組織用のグループウェア「GoogleWorkspace Business Standard」なら月額1,600円から使用が出来ます。

日々の業務効率化はもちろん、今まで思い至らなかった視点がAIとの対話から生まれるかもしれません。自分向けではないという固定概念を捨てて、Gemini Advancedで業務をグッと効率化し、ビジネスを新しいステージへ進化させましょう!

この記事のポイント:

  • Gemini Advancedの便利な機能と、中小企業での具体的な活用例を分かりやすく解説。
  • 注目は、あなただけの専門AIアシスタントを作れる「Gems(ジェムズ)」機能
  • AI利用時のデメリットや注意点(著作権や間違い情報など)もしっかりお伝えします。

Gemini Advancedの主な便利機能と使い方(中小企業向け活用例)

Gemini Advancedには、日常の業務を助ける機能がたくさんあります。特に役立つものをピックアップしました。

1. 最先端AIモデル (2.5 Proなど):賢いAIが右腕に!

Googleで一番賢いAI(例えば「Gemini 2.5 Pro」)は複雑な仕事もサポートします。

  • 難しい問題の相談相手に: 新しい事業のアイデア出しや経営判断のヒントをAIが提案します。
  • 専門的な文章もおまかせ:契約書のたたき台作成や、補助金申請書類のポイント整理などをAIが手伝います。
  • 簡単なプログラム作成も: 社内システムのちょっとした改修や、ウェブサイトのコード修正もAIに相談できます。

中小企業での活用例(AIへの指示例):

「当社の新製品(〇〇)について、市場調査データ(別途読み込ませる)を基に、最も効果的な販売戦略を3つ提案してください。」

メリット: 高度な分析や専門作業の一部をAIに任せられ、コストと時間を節約できます。

2. Deep Research:AIが代わりに徹底リサーチ!

「Deep Research(ディープリサーチ)」機能は、知りたいことをAIに頼むだけで、ウェブ上の情報を集めて分析し、詳しいレポートを作ってくれます。

  • 市場調査・ライバル分析: 新しい市場の動きやライバル会社の状況を、AIが短時間でまとめてくれます 1
  • 業界トレンドをキャッチ: 最新技術や法律改正など、自社に関わる業界の情報を効率的に把握できます。

中小企業での活用例(AIへの指示例):

「〇〇業界の今後3年間の技術トレンドと、それが中小の部品メーカーに与える影響を調べてレポートにしてください。」

メリット: 情報収集の時間と手間を大幅に減らし、素早い経営判断を助けます。

3. Veo 2による動画生成:宣伝や社内動画の作成時間を短縮!

「Veo 2(ヴィオ ツー)」は、作りたい動画のイメージを文字で伝えるだけで、AIがプロモーション動画や製品紹介動画などに使用できる動画を生成してくれる最新機能です。2025年5月現在は8秒の動画を作成できます。動画内に日本語の文字描写を行うことは難しいため、主に動画素材やイメージの作成を目的として活用できます。

活用例:

  • SNS用動画の素材作成: 短い指示で、目を引く動画広告の短い素材を簡単に作成できます。
  • 製品紹介・マニュアル動画のイメージ作成: 新製品の使い方や社内システムの操作方法を説明する動画の参考となる短い動画素材を作成できます。

中小企業での活用例(AIへの指示例):

「日本人の男女がオフィスで打ち合わせをしている動画素材を作成してください。当社の新製品紹介に使います。明るく親しみやすい感じでお願いします。」

メリット: 動画制作の専門知識や高価な機材がなくても、手軽に短い動画素材やイメージを作成でき、宣伝や社内教育のアイデア出しや初期段階の素材として活用できます。

 

4. 大規模ファイル分析 (100万トークン):大量の資料もAIが読み解く!

Gemini Advancedは、一度にたくさんの情報(最大100万トークン、本なら約1500ページ分)を処理できます。分厚い報告書や契約書、大量の顧客アンケートもAIに読み込ませて分析可能です。

  • 契約書チェック: 長い契約書の中から、注意すべき点やリスクをAIが教えてくれます。
  • 顧客の声の分析: たくさんの顧客アンケートやレビューから、製品改善のヒントや新しいニーズを見つけ出します。

中小企業での活用例(AIへの指示例):

「添付した過去1年分の顧客アンケート(CSVファイル)を分析して、うちの主力製品〇〇への主な不満点と、その改善提案を5つ教えて。」

メリット: 人手では時間のかかる大量の資料分析をAIが代行し、重要なポイントを素早くつかめます。

5. 高度なデータ分析:ExcelやCSVのデータもAIでグラフ化・分析!

専門知識がなくても、売上データや顧客データなどをAIに読み込ませ、「〇〇について分析して」「△△をグラフにして」と頼むだけで、データの傾向把握やグラフ作成ができます 1

  • 売上トレンド分析: 過去の売上データから、売れ筋商品や売れる時期を特定し、今後の販売戦略に役立てます。
  • マーケティング効果測定: キャンペーンの成果をデータで分析し、より効果的な宣伝方法を見つけます。

中小企業での活用例(AIへの指示例):

「添付した先月の製品別売上データ(Excelファイル)から、売上トップ3製品の売上推移を折れ線グラフで表示して、それぞれの好調要因を推測して。」

メリット: データに基づいた客観的な判断が素早くできるようになり、経営の精度が上がります。

6. NotebookLM Plus:会社の情報をAIが専門家のように整理・解説!

「NotebookLM Plus(ノートブックエルエム プラス)」は、アップロードした社内資料(報告書、マニュアル、議事録など)をAIが学習し、その内容に関する質問に答えたり、要約を作ったりしてくれるツールです。Gemini Advancedユーザーは、より多くの資料を扱えたり、GoogleWorkspaceユーザーであればチームで共有できる上位版を使えます。

  • 社内ノウハウの活用: 過去のプロジェクト資料や技術マニュアルをAIに読み込ませ、必要な情報をすぐに見つけられるようにします。
  • 会議内容の整理: 複数の会議の議事録から、決定事項や課題をまとめて分析し、次の行動に繋げます。

中小企業での活用例(AIへの指示例):

「アップロードした営業会議の議事録から、新製品〇〇の販売戦略に関する主要な決定事項と、各担当者のタスクをリストアップして。」

メリット: 社内に眠っている情報やノウハウを有効活用し、仕事の効率アップや意思決定のスピードアップに貢献します。

7. Google Workspaceとの連携:いつものツールがAIでさらに便利に!

Gemini Advancedは、Gmail、ドキュメント、スプレッドシートなど、お馴染みのGoogle Workspaceのツールと連携します。

  • Gmail: メールの要約、返信文案の作成などをAIが手伝います。
  • ドキュメント: 報告書や企画書の構成案作成、文章の校正などをAIがサポートします。
  • スプレッドシート: データの集計や関数の作成などをAIに頼めます。

中小企業での活用例(AIへの指示例):

(Gmailで)「顧客A社からの問い合わせメール(〇〇について)に対し、丁寧かつ迅速な返信文案を作成して。」

メリット: 普段使っているツールの中でAI機能を使えるので、新しい操作を覚える手間がなく、すぐに仕事の効率を上げられます。

Gemini Gems:あなただけの専門AIアシスタントを作ろう!

Gemini Advancedの目玉機能の一つが「Gems(ジェムズ)」です。これは、特定の業務に合わせて、AIの話し方や得意なことをユーザー自身が設定できる機能です。まるで、特定の知識やスキルを持った「専属のAIアシスタント」を、簡単な指示で作れるようなものです。

1. Gemsとは? – あなたの会社の「〇〇専門AI」

Gemsを使えば、「顧客からの製品Aに関する問い合わせに答える専門家Gem」「社内の経費精算ルールに詳しい総務担当Gem」「業界の最新動向を教えてくれるリサーチ専門Gem」など、特定の役割に特化したAIをいくつも作れます。

これにより、一般的なAIチャットよりも、自分の状況や目的に合った、より的確で質の高いサポートが期待できます。

2. Gemsの作り方とカスタム指示のポイント

Gemsの作成は、Geminiの管理画面から「名前」と「カスタム指示」を入力するだけで簡単です。

カスタム指示のコツ(中小企業向け例):

AIに期待通りに働いてもらうには、「カスタム指示」がとても重要です。以下の4つのポイントを意識しましょう。

  1. ペルソナ(AIの役割): AIにどんな役を演じてもらうか。
    • 例:「あなたは、中小企業のIT導入に詳しいコンサルタントです。専門用語を避け、分かりやすく説明してください。」
  2. タスク(AIにやってほしいこと): 具体的に何をしてほしいか。
    • 例:「顧客からの問い合わせメールに対し、関連する社内FAQ(別途読み込ませる)を参照し、回答文案を3パターン作成してください。」
  3. コンテキスト(AIが知っておくべき背景): AIが理解すべき前提条件。
    • 例:「当社は従業員30名の製造業で、主な顧客は〇〇業界です。現在の課題は人手不足による対応遅延です。」
  4. フォーマット(AIの答え方): どんな形で答えてほしいか。
    • 例:「回答文案は、挨拶、問題の確認、解決策、追加案内の構成で、箇条書きを適宜使用してください。」

必要であれば、社内マニュアルや製品カタログなどのファイルをアップロードして、Gemに専門知識を覚えさせることもできます。

3. Gemsの活用事例(中小企業編)

Gemsは、特に人手や専門知識が不足しがちな中小企業にとって、大きな助けとなります。

  • 社内規定・手続き問い合わせGem: 就業規則や経費精算ルールなどを学習させ、社員からの問い合わせにAIが回答。総務や人事の負担を軽減します。
  • 業界情報リサーチアドバイザーGem: 特定業界のニュースやレポートを学習させ、最新動向や競合情報をAIが分析・解説。経営判断の参考にします。
  • コンテンツ作成支援Gem(ブログ・SNS担当Gem): 自社の過去記事やブランドイメージを学習させ、新しいブログ記事のアイデア出しやSNS投稿文の作成をAIが手伝います。
  • 営業提案資料作成アシスタントGem: 製品情報や成功事例を学習させ、顧客の状況に合わせた提案資料の骨子作成をAIがサポートします。

さらに将来的にGemは、GoogleWorkspaceの新機能として公開予定の業務自動化ツール「Google Workspace Flows」と連携することで、「顧客からの問い合わせフォームの内容をGemが分析し、優先度を付けて担当者に通知する」といった一連の業務を自動化する機能を持つことも可能になるとのことです。

Gems活用のメリット:

  • AIの回答がより的確に: 会社の状況や業務に特化させることで、AIの回答がより実用的になります。
  • 定型業務を自動化・効率化: 社員の負担を減らし、より重要な仕事に集中できます。
  • 専門知識をAIで補完・共有: 特定の社員に頼っていた知識をAIに学習させ、社内で共有しやすくなります。
  • 社員の生産性アップ: AIがサポートすることで、社員一人ひとりの能力を引き出し、会社全体の生産性を高めます。

Gemsは、まさに社長の会社の「頼れるAI社員」を育てるような機能です。

Gemini Advancedのデメリットと利用時の注意点

Gemini Advancedは非常に便利ですが、使う上で知っておくべきデメリットや注意点もあります。

1. 機能や性能に関する限界

  • 完璧ではないAIの回答: AIの回答が常に100%正しいとは限りません。時には期待通りでなかったり、少し的外れな答えが返ってくることもあります。
  • 利用回数の制限: 「Deep Research」のような一部の機能は、1日に使える回数に上限があります。
  • 処理に時間がかかることも: 複雑な指示や大量のデータを扱う場合、AIが答えを出すまでに少し時間がかかることがあります。

2. コストとプランによる違い

  • 月額料金: Gemini Advancedは月額2,900円(税込)の有料プランです。無料版もありますが、使える機能や性能に差があります。
  • Googleのサービスとの連携が中心: GmailやGoogleドキュメントなど、Googleのサービスをよく使う会社には非常に便利ですが、他のサービスがメインの会社にとっては、連携のメリットが薄いかもしれません。

3. 【重要】著作権とAIが生成したコンテンツ

AIが作った文章や画像などを仕事で使う場合、著作権には特に注意が必要です。

  • AIが作ったものは誰のもの?: 基本的に、AIが自動で作り出しただけのものには、人間の「創作性」がないと判断され、著作権が発生しないと考えられています。つまり、AIに作らせたデザインや文章を、他社が真似しても法的に止められない可能性があります。
  • AIの学習データに注意: AIはインターネット上のたくさんの情報(著作物を含む可能性があります)を学習しています。そのため、AIが作ったものが、意図せず他社の著作物とそっくりになってしまい、著作権侵害を訴えられるリスクがあります。
  • 対策としてできること:
    • 人間がしっかり手を加える: AIが作ったものをそのまま使うのではなく、社員が大幅に修正したり、独自のアイデアを加えたりすることで、著作権が認められやすくなります。
    • 利用規約を確認する: Gemini Advancedを使う際の利用規約で、生成されたコンテンツの権利関係がどうなっているかを確認しましょう。
    • 「〇〇風に作って」という指示は避ける: 特定のアーティストや作品そっくりに作らせるような指示は、著作権侵害のリスクを高めます。

4. 【重要】AIの間違い情報(ハルシネーション)とその対策

AIは、時々もっともらしい嘘や間違った情報を、さも事実であるかのように答えることがあります。これを「ハルシネーション」と呼びます。

  • なぜ起こるの?: AIは「正しさ」を理解しているわけではなく、学習したデータに基づいて「次に来そうな言葉」を予測しているだけだからです。
  • 会社にとってのリスク:
    • 会社の信用低下: 間違った情報を顧客に伝えてしまうと、会社の信用を大きく損なう可能性があります。
    • 法的な問題: 間違った価格情報や契約内容を提示してしまうと、法的なトラブルに発展することも考えられます。
    • 経営判断の誤り: AIの間違い情報を基に経営判断を下してしまうと、損失に繋がる恐れがあります。
  • 対策としてできること:
    • 必ず人間が確認(ファクトチェック): AIが出した情報は鵜呑みにせず、必ず信頼できる情報源(公式サイト、専門家の意見など)と照らし合わせて、正しいかどうかを確認しましょう。
    • AIに情報源を示させる: 可能であれば、AIに回答の根拠となった情報源を提示させ、その情報源自体の信頼性も確認しましょう。
    • 社内資料をAIに参照させる: 社内マニュアルや過去のデータなど、信頼できる情報をAIに読み込ませて、その範囲内で回答させるようにすると、間違いが減らせます(Gemsの知識ファイル活用など)。
    • AIの限界を理解する: AIは万能ではありません。最終的な判断は必ず人間が行うという意識が重要です。

5. 【重要】会社の機密情報や個人情報の取り扱い

AIに会社の重要な情報やお客様の個人情報を入力する際には、細心の注意が必要です。

  • 情報漏洩のリスク: 入力した情報が、AIの学習データとして使われたり、他のユーザーの回答に利用されたりして、意図せず外部に漏れてしまう可能性があります。
  • 対策としてできること:
    • 機密情報は入力しないのが基本: 特に無料版や個人向けのAIサービスでは、機密性の高い情報は入力しないようにしましょう。
    • Google Workspace版なら安心度アップ: Gemini for Google Workspace(法人向けプラン)では、入力したデータがAIの学習に使われたり、Googleの社員に見られたりすることはないとされています。機密情報を扱う場合は、こちらの利用を検討しましょう。
    • 社員教育の徹底: AIを使う際のルールを社内で決め、情報漏洩のリスクについて社員全員で理解を深めることが大切です。

6. AIへの過度な依存と社員のスキル低下

AIは便利ですが、頼りすぎると社員の考える力やスキルが低下してしまう可能性があります。

  • 「AIが言うなら正しい」と思い込む危険性(自動化バイアス): AIの答えを鵜呑みにせず、常に自分の頭で考える習慣が大切です。
  • スキルが鈍る可能性も: AIに任せきりにせず、社員自身が文章を書いたり、データを分析したりする機会を意識的に持つことが、スキル維持に繋がります。

AIはあくまで「賢い道具」です。最終的な判断は社長や社員が行い、AIを上手に使いこなすという意識が重要です。

まとめ:AIを味方につけて、会社を成長させよう!

Gemini Advancedは、AI初心者の中小企業の社長にとっても、非常に強力なビジネスツールとなり得ます。

  • 高度なAI機能が個人では月額2,900円から利用可能
  • 市場調査、資料作成、データ分析、動画制作など、幅広い業務をAIがサポート
  • 「Gems」機能で、自社専用のAIアシスタントを簡単に作成可能
  • Google Workspaceとの連携で、いつもの業務が格段に効率アップ
  • ただし、著作権や間違い情報、情報漏洩には十分な注意が必要

AIは、もはや大企業だけのものではありません。Gemini Advancedのメリットとデメリットをよく理解した上で賢く活用し、AIを会社の成長を加速させるための頼れるパートナーとして、ぜひ導入をご検討ください。まずは無料トライアルから、その可能性を体験してみてはいかがでしょうか。

中小企業には、高い機密性を維持しながらGemini Advancedも活用出来るGoogle Workspace Business Standardがおすすめです!