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AppSheetを徹底解説!無料版と有料版でできること・できないこと

作成者: DX学校広島中央おりづる校|2025年 7月23日

AppSheetとは?

AppSheetは、ExcelやGoogleスプレッドシートのデータを活用して、誰でも簡単に業務アプリを作成できるノーコード・ローコードツールです。プログラミングの知識がなくても、タスク管理、在庫管理、日報アプリなどを手軽に作ることができ、中小企業にとって助かる、システムの内製化をすることができます。

AppSheetについて詳しく知りたい方はこちらの記事もどうぞ!
>>【ノーコードでアプリ開発】AppSheetで始める中小企業DX

 

AppSheet無料版でできること・できないこと

AppSheetはGoogleアカウントがあれば誰でも費用をかけずに利用を開始できます。無料版はアプリのアイデアを試したり、使い方を学んだりするのに最適なプランです。

 

無料版でできること

  • アプリの作成
    アプリの見た目や動きを自由にカスタマイズできます。

  • プロトタイプ開発
    「こんなアプリが作れそうか?」という試作品(プロトタイプ)をじっくりと開発できます。

  • 少人数でのテスト
    作成者を含めて最大10名までアプリを共有してテストできます。

  • 基本的な機能
    フォーム入力、位置情報取得、写真のアップロードなど、基本的な機能は一通り使えます。

 

無料版でできないこと

本格的な業務で使う場合、無料版にはいくつかの大きな制限があります。

  • アプリの「公開(デプロイ)」ができない
    作ったアプリを多くの人に使ってもらう「公開(デプロイ)」ができません。つまり試作品(プロトタイプ)のみの使用になります。

  • ユーザー数の制限
    無料版は本格的なチーム利用を想定していません。デプロイしない状態(プロトタイプ)では、作成者を含め10人までテスト共有が可能です。

  • 高度な自動化機能が使えない
    以下の便利な機能は、無料版では完全にサポートされていません。

    • メール送信
      デプロイしていない状態では、Automation機能によるメール送信はアプリのオーナー(自分自身)にのみ届きます。他のユーザー(社員など)への自動メール送信はできません。

    • PDF・Excelの自動生成
      PDFやExcelのデータの自動生成はできません。

    • スケジュール処理
      「毎朝9時にデータを更新する」といった、時間指定の自動処理ができません。

  • セキュリティ機能が使えない
    「ログインした人だけ自分のデータが見られる」といった、ユーザーごとの表示制御(セキュリティフィルター)ができません。

  • Googleアカウントを持たないユーザーとの共有ができない
    AppSheetでアプリを共有する場合、共有される側は以下のいずれかの認証プロバイダアカウントを持っている必要があります。

    • Google、Microsoft、Apple、Dropbox、Smartsheet、Box、Salesforce

    • Yahoo!アカウントなど、上記以外の認証プロバイダのアカウントでは利用できません。

 

無料アカウントの「個人用」設定とは?

無料版では通常デプロイ(公開)ができませんが、「個人用」として設定することで、ライセンスなしでデプロイすることが可能です。

  • デプロイ(公開)が可能になる

  • 作成者を含めて最大3人までアプリを共有できる

  • ユーザー数が3人を超えると、3日後にアプリへのアクセスがブロックされるため、本格的なチーム利用には向きません。

個人用の設定方法

  1. アプリエディタでアプリを開きます。

  2. [Settings] > [Information] > [Properties] を選択します。

  3. [Personal use only?] をオンにします。

  4. アプリを保存します。

 

無料版は、ユーザー数の制限や高度なAutomation機能が使えないため、業務での本格的な利用には不向きです。あくまで「お試し」用として、少人数での利用や、簡単なタスク管理、ちょっとした情報共有などにご活用ください。

本格的な業務効率化を目指すなら、迷わず有料版への移行を検討しましょう。有料版にすることで、チーム全体での利用や、業務を自動化する強力な機能が使えます。

 

業務を効率化する【有料版】主要プランを比較!

AppSheetの有料プランは、ビジネスの規模や目的に応じて複数の種類があります。ここでは代表的な3つのプランをご紹介します。

 

プラン
特徴
こんな企業におすすめ
Starter
(5ドル/月)
・アプリのデプロイ可能
・基本的な自動化機能(メール、SMS、プッシュ通知、PDF生成)
・Google Workspaceコネクタ、Microsoft Excelコネクタなど
・AppSheetデータベース: 5個 (各2500行)    
複数人でアプリを共有し、基本的な業務効率化から始めたい中小企業
Core
(10ドル/月)
・Starterの全機能を含む
・バーコード/NFCスキャン、スケジュール処理、Webhook、自然言語アシスタント
・ユーザー/グループ管理、セキュリティフィルター、デバイス暗号化
・AppSheetデータベース: 10個 (各2500行)
すでにGoogle Workspaceを導入しており、AppSheetの機能を最大限に活用したい企業
Enterprise Plus
(20ドル/月)
・Coreの全機能を含む
・OCR、機械学習モデリング
・高度なデータソース連携
・高度な認証、監査ログ、ガバナンスポリシー
・AppSheetデータベース: 200個 (各200,000行)
大規模な組織でAppSheetを全社的に展開したい大企業や、高度なカスタマイズが必要な企業

 

【注目!】Google Workspaceユーザーは「Core」プランが追加料金なしで使える!

Google Workspace の有料プラン(Business Starter以上)をご利用の場合、追加料金なしで AppSheet Core プランのライセンスが含まれています。これは、ITコストを最大限に活用できる、非常に大きなメリットです!

例えば、AppSheetのStarterプランは月額5ドル(約740円)ですが、Google Workspace Business Starterは月額800円です。
Google Workspaceを契約すれば、Google Workspaceの便利な機能に加えて、本来なら月額10ドル(約1,468円)かかるAppSheet Coreプランが追加費用なしで利用できます。

GoogleWorkspaceは、アプリ作成だけでなく、チームの連携を強化するさまざまな機能が揃っており、中小企業の生産性向上に大きく貢献します。特に、より多くの機能が使える Business Standard プランは、チームの連携をさらに強化できるため、特におすすめです。

 

無料版から有料版へ!アップグレードを検討するタイミング

以下の兆候が見られたら、有料版へのアップグレードを検討しましょう。

  • アプリの利用者が10人以上になる
    チームや部署全体でアプリを共有したい場合。

  • 高度な自動化が必要になった
    業務フローを自動化するために、メール送信やPDF生成機能が必要になった場合。

  • アプリを本格的に運用したい
    テスト期間を終え、実際の業務でアプリを公開(デプロイ)したい場合。

  • AppSheetから「アップグレードが必要です」という警告が出た
    プロトタイプで10人以上のユーザーと共有した状態でデプロイしようとすると、この警告が表示されます。これは、ライセンスが必要な本格的な利用に移行するサインです。

 

まとめ:AppSheetは手段のひとつ!大切なのは「失敗しないDX」への正しいステップ

AppSheetは、アイデアとデータさえあれば、誰でも簡単に業務アプリを作成できる強力なツールです。Google Workspaceとの連携やAIアシスタントのGeminiとの連携など、その進化はとどまることを知りません。

しかし、ただツールを導入するだけでは、せっかくの投資が無駄になってしまうことも少なくありません。「作ったアプリが思ったように使われない…」という残念な結果になることもよくあります。

DX学校広島中央おりづる校では、そういった失敗を避けるための講座を提供しています。
AppSheetを含む、ITツール導入を成功させるための「正しいステップ」を学び、自社に本当に必要なIT化を見極め、DXを成功させましょう!

「どのツールを選べばいいか分からない...」
「自社の業務にどう活かせばいいか知りたい...」

もしもこんな風にイメージが曖昧でも大丈夫です!
中小企業の皆さま、まずはあなたのお悩みをお聞かせください。

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