生成AIは「質問力」で差がつく!業務効率を劇的に上げる「プロンプト」の基本

「生成AIを使って業務効率を上げましょう!」とよく耳にするようになりましたが、「どうやって使えばいいの?」と最初につまずいていませんか?

今回のブログでは、そんな疑問を解消し、生成AIをあなたの「右腕」にするための具体的な方法をお伝えします。

この記事の目的は、生成AIの使い方のハードルを下げること。全部を完璧にこなす必要はありません。

一つでもいいので試して、少しずつ日々の習慣にしていきましょう!

 

生成AIプロンプトって何?Web検索との決定的な違い

「プロンプト」とは、生成AIに「こうしてほしい」「これについて教えて」と指示を出すための「命令文」のことです。

「検索と何が違うの?」と疑問を持つかもしれません。決定的な違いは、「対話」と「創造性」です。

  • Web検索:「答えを探す」ツール。インターネット上にある既存の情報の中から、最適なものを探し出してくれます。

  • 生成AIへのプロンプト:「答えを創り出す」ツール。指示に基づいて、インターネット上にある既存の情報を参考にしながら、新しいものを生み出します。

良質なプロンプトは、生成AIの能力を最大限に引き出し、業務を劇的に効率化します。


 

良いプロンプトを書くための3つのコツ

では、どうすれば生成AIから質の高い回答を引き出せるのでしょうか?

メールやチャットで他社のアドバイザーに質問する場面をイメージしてみてください。相手に正確に意図を伝えるためには、いくつかのポイントがあります。これは生成AIへの指示も同じです。

  1. 具体的に、明確に指示する
    「誰に」「何を」「どうしてほしいか」を具体的に伝えましょう。

    • 悪い例:「いい文章を書いて」

    • 良い例:「〇〇(商品名)のキャッチコピーを3つ考えて。ターゲットは20代女性で、キーワードは『時短』『美肌』『自然由来』でお願いします」

  2. 役割を与える

    「あなたは、中小企業のDXに詳しいコンサルタントです。」のように、AIに「専門家」の役割を与えることで、回答の質が格段に上がります。

  3. 制約条件を設ける

    「文字数は100文字以内で」「〜という形式で回答してください」といった最終的な成果物の形のルールを設けることで、期待通りのアウトプットを得やすくなります。

 

AIプロンプト作成の最強テンプレート「8+1公式」

これら3つのコツを網羅した、AIプロンプト作成のテンプレートがあります。それが「8+1公式」です。

  1. 対象(誰に):誰に向けての文章か?
    (例:20代女性、中小企業の経営者)

  2. 目的(何のために):何のために文章を作成するか?
    (例:商品の魅力を伝える、業務効率化のヒントを得る)

  3. 形式(出力の形):どんな形式で出力してほしいか?
    (例:箇条書き、表形式、メール文)

  4. トーン(文体・口調):どんな文体で回答してほしいか?
    (例:丁寧語、親しみやすい口調、専門的な文体)

  5. 制約条件(ルール):文字数や含めてはいけないキーワードなどのルール
    (例:100文字以内、〜という単語は使わない)

  6. 前提情報(背景):AIに知っておいてほしい背景情報
    (例:商品名、詳細な会社の現状)

  7. 視点(誰の立場で):誰の立場で回答するか?
    (例:マーケティングの専門家、~に特化した経理担当者)

  8. 構成(順番や流れ):回答の順番や構成の指定
    (例:結論→理由→具体例の順で)

  9. +1 (想い・こだわり・価値観):人間味のある回答を引き出すための要素
    (例:経営理念について記載、商品開発秘話)

この公式に沿って書けば、誰でも簡単に質の高いプロンプトを作成できます。

「全て網羅しなきゃいけないの?」と感じるかもしれませんが、その必要はありません。最初は難しく考えずに、チャット形式で一つずつ伝えていくのでも十分です。

少しずつ、あなたに合った使い方を見つけて、生成AIを使いこなす第一歩を踏み出してみましょう!


 

【今すぐ使える!】業務効率化に役立つAIプロンプト10選

「8+1公式」を使って作成した、業務に役立つプロンプト例を10パターンご紹介します。ぜひ、コピーして試してみてください!

1. キャッチコピーのアイデア出し

    • あなたはマーケティングの専門家です。新しいコーヒー豆のキャッチコピーを5つ考えてください。私たちは「日々の忙しさから解放され、心から安らげるひとときを提供する」ことを大切にしています。対象はリモートワーク中の20代〜30代の会社員で、「集中力アップ」と「癒し」をキーワードにしてください。

2. 表計算ソフトの関数作成

    • あなたはExcelとGoogleスプレッドシートの関数を熟知したデータアナリストです。A列に入力された顧客の購入金額が10,000円以上の場合は「優良顧客」、それ未満の場合は「一般顧客」とB列に自動表示されるような関数を教えてください。

3. 業務効率化のアドバイス

    • あなたは中小企業の業務改善コンサルタントです。毎日多くのメールに埋もれており、タスク管理が苦手です。私たちの会社は、社員一人ひとりがクリエイティブな仕事に集中できる環境を理想としています。効果的なタスクの優先順位付けと、メール整理の具体的な方法を3つ教えてください。

4. 会議の議事録作成

    • あなたはプロの速記者です。以下の会議の会話を、要点をまとめた箇条書きの議事録にしてください。

      (ここに会議の会話内容をペースト)

5. メールの自動作成

    • あなたは当社の営業担当者です。〇〇様へのメールを作成してください。内容は、先日提案した新サービスについてご検討いただき、ご不明点があればいつでもご連絡くださいという旨です。件名は「新サービスのご提案について」でお願いします。

6. 社内資料の要約

    • 以下の社内資料を、新入社員にも分かりやすいように、重要なポイントに絞って5行で要約してください。

      (ここに社内資料の本文をペースト)

7. SNS投稿文の作成

    • あなたは企業のSNSマーケティング担当者です。新商品の発売を告知するInstagram投稿を作成してください。私たちは、商品を通してユーザーの日常に小さな喜びを届けることを信条としています。親しみやすい口調で、ハッシュタグも5つ含めてください。

8. 企画書のアイデア出し

    • あなたはイベントプランナーです。来年の創立記念式典の企画案を3つ提案してください。参加者全員が楽しめるような、ユニークなアイデアを盛り込んでください。

9. クレーム対応の例文作成

    • あなたは顧客対応の専門家です。商品に不具合があったお客様からクレームの電話が入りました。お客様を落ち着かせ、誠意を伝えるための対応例文を作成してください。

      (商品の説明、お客様がどんな方か記入)

10. プレゼン資料の構成案作成

    • あなたはプレゼンテーションの専門家です。新事業のプレゼン資料の構成案を作成してください。聞き手を惹きつけ、行動を促すための構成を提案してください。


おわりに

プロンプトのコツを掴めば、AIはあなたの心強い味方になります。

DX学校広島中央おりづる校では、こうしたデジタルツールの活用方法を、初心者の方にも分かりやすくお伝えしています。

AIは使い方次第で、あなたのビジネスを大きく変える可能性を秘めています。

まずは、当記事の使用例を参考に取り組み、AI活用のはじめの一歩を踏み出しましょう!

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