前回、前々回と、私のパソコンが壊れた話と、そこから学んだアカウント管理やマニュアル・手順書作成の重要性をお話ししました。
今回は、新しいパソコンへの移行直後に発生した小さなトラブルと、その解決を通じて「トラブルシューティング思考(問題解決思考)」についてご紹介します。
この思考法はITを利活用し、自走できる企業になるために非常に重要なスキルです。
- 【実録!パソコンが壊れた①】 中小企業必見!無料アカウントのリスクとGoogle Workspaceで実現する安心・効率化
- 【実録!パソコンが壊れた②】中小企業DX!後悔しないためのIT活用、マニュアル・手順書作成のススメ
電源コードを抜くと強制終了!?持ち運べないノートPCの謎
新しいノートパソコンは、これまで使っていたものと全く同じ機種でした(ちなみにmouseのノートパソコンです)。設定も同期され、移行したことさえ忘れるくらい快適...と思いきや、すぐに違和感がありました。
ノートパソコンは当然、電源コード無しで持ち運べるように設計されています。しかし、この移行先のパソコンは、コードを抜いた後、次に開くと必ず電源が落ちていたのです。
スリープ状態からの復帰に時間がかかっているだけかと思いきや、ブラウザには「復旧できませんでした」という表示が。これは、正しくパソコンが閉じなかったとき、つまり強制終了したときに出るメッセージです。
「強制終了なんてしていないし、電源表示は100%充電されているはず。なのに、なぜ?」と謎は深まるばかり。ここでひらめきがあり、「もしかして」と、すべてのアプリを終了した状態で電源コードを抜くとパソコンは真っ暗になりました。
実はこれには心当たりがありました。
以前、他の社員のパソコンでも同じ症状があり、「ノートパソコンなのにデスクトップパソコンになってるんだよ」と冗談を聞いたことがありました。
対処法を検索して調べてみると「バッテリーの消耗」が原因と書かれていて、「バッテリー交換しかないのか…」と諦めかけました。
不良の原因は「電源コード」だった!違いの見極めで特定
しかし、ここで思い出しました。
「移行した初日は、この状況になっていなかったのでは?」
違いは何か?それは「電源コード」です。
-
初日: 壊れたパソコンに付属していたコードを使用 ⇒ 問題なし。
-
翌日: 移行先のパソコンに付属していたコードに交換 ⇒ トラブル発生。
つまり、"移行先のノートパソコンに付属していた電源コードが不良になっているのではないか?"と予測しました。
早速、疑惑のコードから元の(壊れたパソコンの)電源ケーブルに戻して様子を見てみると、それまで「100%」と表示されていた充電残量が途端に「0%」に変わり、「充電中」の表示になったのです。
疑惑は確信に。原因はバッテリーの劣化ではなく、「充電できない電源コード」でした。パソコンが100%と誤認識していただけで、実際は空っぽ。だからコードを抜くと充電切れで落ちていた、というわけです。
中小企業こそ磨くべき「トラブルシューティング思考」
今回のトラブルは「充電ができない電源コード」という、シンプルな原因でした。
しかし、この原因を特定した手順・思考こそ、複雑なシステムエラーやネットワークの不具合といったデジタルのトラブルを解決する上でも極めて重要なやり方です。
「思うように動かない!」と困ったとき、まずは落ち着いて原因を特定する思考を行うことが、自走できるDX企業となるために身に着けるべきポイントです。
【トラブルシューティング思考の3ステップ】
-
問題点の列挙:
今起こっているトラブルに関係する部分(ケーブル、ソフト、OS、設定など)をすべて書き出す。 -
違いへの注目:
平常時と比べて何を変えたか?(問題発生の前後で何を変更したか?)に注目する。 -
要因の切り分け(検証):
考えられる要因を一つ一つ小さく分け、一つだけ条件を変えて正常に動作するかどうかを確認する。
このトラブルシューティングの思考法は、ITを理解し、自社の力で問題を解決・改善するために大変重要です。
さらに問題解決能力があれば、トラブルに対処できるだけでなく、「何かあっても自分で修正できる」という自信が生まれます。その自信こそが、「何かあったら困るから...」と触れずにいた業務アプリの設定変更や、新機能活用のチャレンジ、そしてITをもっと活用できるアイデアの実践へと繋がるのです。
IT基礎知識とITリテラシーの向上は、柔軟な対応力がある企業となるために必須です。複雑に見えるITトラブルも冷静に切り分けて対処できる力こそが、組織の生産性を向上させます。
【DX学校 広島中央おりづる校からの提案】
私たちDX学校 広島中央おりづる校は、単なるツールの導入支援だけでなく、この度の体験談のようなデジタル時代の問題解決能力を高めることを大事にしています。
私のこの全3回に渡る体験談が、お役に立てば幸いです。
IT基礎を身に着けて、業務効率化を進めて、自社の強みをさらに伸ばす組織になっていく、これがDXです。だからこそ、IT基礎・トラブルシューティング思考力は大事です。ITを理解すれば自信をもってDXに取り組むことができます!
ITを活用して業務改善、社内改革を推進できる組織になりたい、そんな思いがあれば、ぜひ私たちにご相談ください。
中小企業のためのDX学校である私たちが、必ず御社の力になります!
- 【実録!パソコンが壊れた①】 中小企業必見!無料アカウントのリスクとGoogle Workspaceで実現する安心・効率化
- 【実録!パソコンが壊れた②】中小企業DX!後悔しないためのIT活用、マニュアル・手順書作成のススメ
.png?width=154&height=55&name=logo07%20(1).png)