「この接続は安全ではありません」を解決!HTTPとHTTPSの違いとWebサイトセキュリティ対策

「このページはセキュリティが低いため開けません」

「この接続ではプライバシーが保護されません」

あなたの会社のホームページを開いた時、取引先の担当者や、これから顧客になるかもしれない人が、こんな警告表示を見て、すぐにページを閉じてしまう。そんな機会損失が起こっているかもしれません。

Google ChromeやSafariなどのブラウザは、セキュリティ対策が不十分なサイトと判断されると、厳しい警告が表示されるようになっています。せっかく費用をかけて作ったWebサイトが、この警告一つで「怪しいサイト」と判断されてしまい見てもらえない、という事態は避けたいですよね。

ブラウザについてはこちら>>【今さら聞けない】ChromeもEdgeも全部「ブラウザ」!知っておきたい基礎知識

会社を経営する上で、自社のWebサイトは会社の信頼の証であり、重要な資産です。

この記事では、警告が出てしまう原因である「HTTP」と、安全な通信を行う「HTTPS」の違いを、分かりやすく解説します。広島で中小企業のデジタル化をサポートするDX学校が、あなたの会社のWebセキュリティ対策の基本と、今すぐ取るべきアクションをご紹介します。


 

警告が出るのは「HTTP」を使っているから

Webサイトで「安全ではありません」という警告が出る主な理由は、「HTTP」という古い通信のルールを使っているからです。

  • HTTPの場合:データが丸裸のまま送られるため、ブラウザ(Google Chromeなど)が危険と判断し、警告を出して閲覧者に注意を促します。

  • HTTPSの場合:データが暗号化されているため、安全性が高いと判断され、アドレスバーに鍵マークが表示されます。警告は出ません。

つまり、お客様に安心してWebサイトを見てもらうには、HTTPからHTTPSへの変更(常時SSL化)が必須なのです。

なぜHTTPだと危険で、HTTPSだと安全なのか?ここからは、この二つの通信の違いを、専門用語を使わずに解説していきます。

 

そもそもHTTPとは?インターネットの通信の基本

私たちの会社のWebサイトがインターネット上で表示される時、「通信」というやり取りが行われています。

HTTP(HyperText Transfer Protocol)は、この「通信」をするときの「決まりごと(ルール)」の名前です。

例えるなら、「Webサイトの情報を運ぶための郵便配達」のようなものです。このルールがあるおかげで、世界中のコンピューターが同じやり方で情報を交換し、世界中でWebサイトをスムーズに見ることができるのです。

 

HTTPの「困った」点:セキュリティリスクとブラウザの警告

では、なぜこのHTTPだと警告が出てしまうのでしょうか?

HTTPの通信は、郵便ハガキと同じだとイメージしてください。

  • 丸裸で情報が届く:郵便ハガキは、手にすれば誰でも内容を読むことができます。HTTPで送られる情報(例えば、フォームに入力した名前、住所、パスワードなど)も、インターネットの途中で悪意のある第三者に簡単に盗み見されてしまう危険性があります。

  • なりすましの危険::悪意のある第三者がハガキの差出人の名前を勝手に書き換えて、偽のハガキ(偽のWebサイト)を送ることもできてしまいます。

ブラウザでサイトを開こうとしたときに、「このサイトは安全ではありません」といった警告が表示されるということは、そのサイトがセキュリティが弱いHTTPを使っているため危険な接続になる可能性があり、リスクが高いということです。中小企業であっても、もちろんお客様の大事な情報を守る義務があります。

「安全ではない」という警告は、セキュリティ意識が低いと思われ、信頼を失う原因になりかねません。


 

HTTPSとは?セキュリティを担保する「S」の正体

 

HTTPSは先ほどのHTTPに、工夫を加えたものです。「S」はその証明です。

SはSecure(安全)の頭文字。つまり、「安全な通信のルール」という意味になります。

HTTPSの通信は、カギ付きの封筒に入れた手紙のようなものです。

  • 「暗号化」というカギ:送りたい情報全体に複雑な「カギ(暗号)」をかけ、受け取る人(ブラウザ)しか開けられないようにします。途中で情報が盗み見されても、暗号化されているため、意味のない文字の羅列にしか見えません。

  • 「証明書」でなりすまし防止:そのサイトが本当に運営会社(広島中央おりづる校など)のものであることを証明する「証明書」がセットになっています。これにより、悪質ななりすましサイトではないことが証明され、信頼性が高まります。

 

HTTPSがもたらす3つの大きなメリット

WebサイトをHTTPS化すること(常時SSL化とも言います)は、中小企業DX推進にも欠かせない、基本的な対策です。

  1. お客様の安心と信頼の獲得

    アドレスバーに「保護された通信」や鍵マークが表示されることで、お客様は安心して個人情報を入力したり、サイトを閲覧したりできます。これはビジネスにおける信頼性に直結します。

  2. 検索順位(SEO)への好影響

    Googleなどの検索エンジンは、セキュリティ対策をしているサイトを高く評価し、検索結果の上位に表示しやすくなると発表しています。HTTPS化は、集客力を高める重要なSEO対策なのです。

  3. DX推進の確かな土台

    安全な通信環境は、オンラインで顧客データを集めたり、新しいデジタルサービスを導入したりするデジタル化・DX推進活動の最低条件です。Webサイトのセキュリティ強化は、未来への投資そのものです。


 

あなたの会社のWebサイトは「HTTPS」ですか?

 

「うちの中小企業は特に機密情報を扱っていないから大丈夫」と考えていませんか?

現代において、WebサイトにHTTPを使っていることは、お客様に「私たちはセキュリティに無関心です」と伝えているようなものです。

デジタル化が進む中で、ITへの意識が高い企業とそうでない企業の差は開く一方です。WebサイトのHTTPS化は、高度なIT技術ではなく、もはやビジネスの常識。

警告を放置すれば、訪問者が減り、検索順位が下がり、ビジネスの機会を失ってしまいます。

WebサイトのアドレスバーでURLを確認し、「http://」で始まっている場合は、すでに警告が表示されています。即時の対応を推奨します!

安全で信頼されるWebサイトを作り、一歩ずつデジタル化を進めていきましょう!

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DX学校広島中央おりづる校

中小企業のデジタル化を支援しています!

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